このような悩みを抱える人はきっと多いはずです。
会計というビジネスで役立つスキルを学ぶためにはお金がかかります。しかし、努力を積み重ねられる人であれば、今そのお金を払えずとも奨学金という選択肢があります。
今回は、各会計士予備校や会計系大学・大学院が設置している奨学金についてまとめました。
Contents
資格取得のための奨学金【予備校別】
会計士の各予備校が公認会計士試験の取得のための奨学金を設けています。
学習経験者向け
資格の学校TAC 奨学生選抜試験
こちらは資格予備校大手のTACが実施している、選抜試験の結果に応じて学費の免除割合が変わるタイプの奨学金です。
割引の対象となるコースは「上級Wチャンス本科生」「上級ストレート本科生」「論文専功上級本科生」「上級論文答練パック本科生」となっています。(受講料は最大50万円程度)
免除割合は以下のとおりです。
1位~5位 | 50%割引 |
---|---|
6位~10位 | 40%割引 |
11位~20位 | 30%割引 |
21位~30位 | 20%割引 |
31位~100位 | 10%割引 |
101位~200位 | 5%割引 |
TACは全国に校舎をもっており、各予備校で特待生試験が受けられ、そこで勉強を続けられることが、受験生にとってうれしいメリットかもしれません。
東京CPA会計学院 特待生試験
会計士試験に特化している東京CPA会計学院においても、試験に基づいて特待が受けられます。
割引の対象は「上級論文マスターコース」「上級総合ストレートコース」「会計大学院修了者ストレートコース」「上級論文答練コース」です。(受講料は最大で42万円)
割引率は以下の通りです。
上位20%以内 | 25%割引 |
---|---|
上位50%以内 | 20%割引 |
上位70%以内 | 10%割引 |
その他受験者 | 5%割引 |
CPAの特待生試験制度は、最大2回まで受験可能なことや受講申込後の受験が可能なことなどで魅力的です。
初学者向け
東京CPA会計学院 CPA奨学金
こちらは初学者(会計士試験をまだ勉強したことがない人)も対象としています。
初学者の支給に関しては、初学者コースの受講状況を勘案して、その後の上級コース2年分の支給の可否が判断されます。
返済は会計士試験に合格した年の4月か奨学金支給後満3年経過後となっています。なお、無利子での貸与です。
募集は通年で行われているため、会計士試験の初学者は受講相談もかねて話をきいてみるとチャンスがあるかもしれません。
大学・大学院設置の会計系奨学金
経済・経営系の大学・大学院では会計系の奨学金が設置されていることも多いです。ここではその一部をご紹介します。
早稲田大学 会計研究科 奨学金返還免除制度
早稲田大学大学院 会計研究科は各種の奨学金を設置しています。成績に応じて給付の形式をとるものや、私費外国人留学生を対象としたもの、留学をする人を対象としたものなど様々です。
今回はその中でも、日本学生支援機構大学院第一種奨学生「特に優れた業績による返還免除制度」(以下、返還免除制度)についてご紹介します。
会計研究科のサイトによると、「2017年度貸与終了者に対する推薦割当数は、全額免除(2,112,000円)割当数が3名、半額免除(1,056,000円)割当数が3名」とのことです。なお同研究科の入学定員は100名です。
返還免除制度の対象者は、次の評価項目をポイント化して候補者を決定して推薦される仕組みとなっています。
- 修了に必要な単位における修得科目の成績が優秀である。特に、ワークショップ等の少人数科目の成績が優秀である
- 優れた専門知識の習得の結果、外部の資格試験もしくは検定試験に合格した(日本公認会計士だけでなく、USCPAやその他複数の資格が該当)
- テーマ研究論文等が運営委員会等で特に優秀と認められた。
早稲田大学会計 会計研究科は「会計+1」のコンセプトで、会計士資格とその上に付加価値をもった専門家の養成を行っています。
大学で会計士を目指し始めたが就活するかどうか迷っている人や一度就職はしたがもう一度大学院で学びなおしたい人にはオススメな制度であるかもしれません。
中央大学商学部 指定試験奨学金
資格の取得に強いという定評がある中央大学。同大学では学部生向けに複数の奨学金を設けています。
その中でも、商学部 指定試験奨学金は、公認会計士試験などを目指す大学生向けの奨学金です。募集要項によると奨学金の具体的な内容は以下の通りとなっています。
- 給付人数:60名
- 給付金額:授業料及び実験実習料の5分の4相当額
- 評価項目は、①会計士試験の短答式に合格していること、GPA3.0以上など
こちらは中央大学の学部生のみが対象となりますが、高校生時代から会計士を志し、大学ではその勉強をしたい人やすでに中央大学に在籍していてこれから会計士を目指す人にはオススメでしょう。
チャンスにチャレンジする
奨学金は借りた以上何らかの形で報いることが求められます。貸与型であれば返済する必要がありますし、一定の場合に返済が免除されるものであってもその学校が求める成績を修める必要があります。
しかし、本当に学びたいという意欲のある人は奨学金というチャンスにどんどん飛び込むべきではないでしょうか。飛び込んでチャンスを得てからものすごく努力すれば、きっと投資以上のリターンを得ることが出来ます!