キャリア

監査法人のパートナー、マネジャー、スタッフとは

監査法人などのプロフェショナルファームではパートナー、マネジャー、スタッフ、などと職位が分かれています。監査法人では最初スタッフから始まり、シニアスタッフ、マネジャー、シニアマネジャー、パートナーと昇格してきます。大手監査法人を例に、給与・報酬や職務内容などそれぞれについて詳しく説明していきます。

スタッフ:駆け出し

  • 1−4年目
  • 年収:500-700万円

入社して1年目から4年目の人は、スタッフとして働きます。スタッフは公認会計士試験合格者がなる職です。スタッフ若さの基本的なことを現場の作業員として行います。しかしスタッフの下にはアシスタントがいるため、最底辺というわけではありません。

スタッフの頃はただ言われたことをこなしていればひとまずは大丈夫です。もちろん、自分で会計基準を読み込み、公認会計士としての知識を身につけることは評価されます。ここで頑張るか頑張らないかは、シニアスタッフに昇格できるかというところで効いてくるのではなく、その後の公認会計士としてのキャリアで効いてきます。

次の職階に上がる条件:特になし

シニアスタッフ:一人前の公認会計士

  • 4−8年目
  • 年収:800-950万円

入社して4年ほどたつと、シニアスタッフに昇格できます。シニアスタッフになると850万円ほどになり、かなり高い給料もらうことができます。シニアスタッフに求められるのはマネージャーからの指示をこなすことです。しかし、ただ指示をこなすだけではなく公認会計士としての専門的な判断を行うことも求められます。シニアスタッフになると海外赴任のチャンスなども巡ってきており、海外を経験しておくことがマネージャーへの昇格のために大変有利であるため、みんな海外赴任のチャンスを争うことになります。

マネジャーになるためには英語がそれなりにできることが必要です。あまり英語ができずに昇格する例もありますが、英語があると昇格に大変有利です。したがってシニアスタッフで行うべき事は、国内の監査で成果を出し、海外赴任のチャンスをモノにすることです。優秀な人間から海外に派遣されていくため、ここでは海外派遣してもらえないと、監査法人内の出世が厳しくなってきます。また、このころになると修了考査も合格するため、公認会計士の資格をもらうことができます。3年が経過した段階から、半分ぐらいの人が、転職活動していくイメージです。

シニアスタッフは責任がほどほどであり、給料も高いため、マネージャに上がりたくないという人もいます。

次の職階に上がるための条件:

  • 公認会計士として現場をまわせること
  • 英語ができることが大きなプラスになる

マネジャー:中間管理職

  • 8-12年目
  • 年収:1000-1100万円

マネジャーは現場監督です。パートナーは現場に来ないため、現場での監査業務を仕切ります。スタッフスタッフやシニアすたっふに指示を出し、自らの監査調書作らなければならないため、中間管理職のようなきつい仕事になりがちです。一般的にかなり残業も多く、給料もシニアスタッフに比べてうまみが少ないため耐える時期となります。

マネージャーになると管理職扱いなるため、残業代がつきません。したがってシニアスタッフからマネージャに昇格した段階で給料の手取りが月10万円下がったという例もあります。

シニアマネジャー:優秀な管理者

  • 13-17年目
  • 年収:1200-1300万円

シニアマネジャーとマネジャーでは、やってることに大きな違いはないと思います。もちろんシニアマネージャーのほうが年次がうえで優秀であるということです。

パートナーに上がるための条件は一概には言えませんが、パートナーの仕事の大きなものの1つに営業や契約獲得というものがあります。したがってシニアマネージャーのうちに監査契約の獲得に貢献すると、パートナーに昇進するために非常に有利になります。明らかに会社の収益に貢献した実績になるからです。

また、パートナーに英語ができない人はほぼいませんので、ビジネスレベルの英語は実質的に必須となります。

パートナー:監査意見に責任を持つ人から経営者まで

  • 最も高速に出世すると12年目程度から、一般的には18年目から
  • 年収1500万円程度から

パートナーは監査意見に責任を持つ人です。注意していただきたいのは、パートナーが経営者や役員であるという表現は誤りであるということです。日本の監査法人では、7,000人程度の職員に対し、700人程度がパートナーということがあります。従業員の1割が経営者や役員であるなんてことがあるはずがありません。パートナーは上位1割全てを指す言葉という程度に思っておけば良いと思います。パートナーの中には経営を行っているパートナーもおり、彼らは本当の経営者です。

日本は他の国のメンバーファームと比べてパートナーの比率が圧倒的に高いです。海外においては監査報告書に個人名を記載する必要がないところが多いです。つまり法人名だけが記載されるのです。しかし日本においては監査報告書に個人の名前が記載されます。

BIG4は1000社ぐらい監査しているところがあります。そして、大きな会社では1つの監査意見に最大5人のパートナーの名前が記載されます。そのためパートナーを多く抱える必要があるのです。その点、日本はパートナーになりやすくて良いかもしれませんね。ただ、その分なってからの給料も(最初は)低いです。海外のパートナーは年収が3,000万円程度からスタートするといわれておりますので、日本はその半分程度となります。

パートナーの年収は謎に包まれています。一般的には1500万円程度からと言われていますが、いくつか具体例をあげましょう。

  • とある監査法人で定年退職間近で大手金融機関の業務執行社員を行っている人がいます。つまりその監査チームで一番偉い人ということです。その人の年収は約3,000万円です。
  • とある監査法人で大きな監査契約を獲得したパートナーは40代でも7000万円程度をもらっているらしいです。公認会計士で営業ができる人材というのは稀有です。従って営業の成果に関しては、特別な手当が乗るのです。

 

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公認会計士のキャリア、転職(経理、コンサル、金融、CFO、FAS)公認会計士のキャリアと具体的な転職についてご紹介致します。私は転職のために20以上の転職エージェント、ヘッドハンターと連絡を取りました。私は情報で負けることは絶対に嫌だと思い、徹底的に情報収集しました。転職について悩みに抜いた経験から、公認会計士の最新の転職事情についてはかなり詳しいと自負しております。今回は公認会計士のキャリアについて書き、次回の記事では転職に向けた具体的な準備や転職サイト、エージェントの選び方について書きます。...

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