会計

RPA、業務自動化は監査法人をどう変えるのか

RPA Robot

RPAは業務をコンピュータ等で自動化することです。公認会計士の仕事もITシステムと密接に関わっています。そこでRPAとはなにか、RPAが監査法人や公認会計士の仕事をどう変えつつあるのかご紹介します。

RPA(Robotic Process Automation)

RPAは従来人間がやっていた作業を機械で自動化することです。例えば、レジのおつりは従来は人間が準備していましたが、今はお客さんからもらったお金を入れるだけで自動でお釣りが出てくるものがあります。これもRPAです。

RPAがうまくいくポイントとしては、多くの人が全く同じ作業をしている、ということがあります。レジ打ちの仕事のうち、お金をもらってお釣りを返すという作業は全国共通ですから、全国のその作業をRPAで置き換えられます。規模の経済が働くので開発コストに見合ったリターンが得られます。ここで次の問いです。

会計監査のうち、共通している作業って何でしょうか?

ケース1:残高確認

一つは残高確認だと思います。これは会計監査のうち、書類のフォーマットを監査人が決めることができる数少ないプロセスです。そしてほぼすべての監査で必要とされる手続であるので、共通化、自動化のリターンが大きかったのでしょう。それが4大法人での残高確認プラットフォームの共通化につながったと思います。

ケース2:仕訳の組替の監査手続

他には仕訳の組替なども会計ソフトのように自動で行えるはずです。しかし、現時点では監査人が手作業で行い、そのプロセスを文書化していきます。これには2つの理由があると思います。

  1. クライアントのシステムが正しくデザインされ、運用されていることを確かめるために、あえて監査人自ら手作業で集計を行い、財務情報作成プロセスをなぞり、その出力結果とシステム出力が同じであることを確かめる監査手続が効果的である
  2. クライアントごとに使っているシステムや財務データの書式が違うので、全てを置き換えるシステムを作ることが難しい

①は積極的な理由ですが、②は消極的な理由です。②を解消するために、業界で財務データの形式を統一していくべきだと思います。アメリカでは会計データ形式の共通化プロジェクトが進んでおり、日本においてもデータを統一することが社会全体でのコスト削減につながると思います。

ケース3:全社的な財務情報分析

全社的な財務諸表分析はすべての監査クライアントに共通して行うことができます。損益計算書や貸借対照表の金額を棒グラフなどを使って可視化したり、負債比率や利益率などの主要財務指標の推移の可視化など、全社的にRPAが導入できます。そして、BSやPL最終的な勘定科目をクリックすると、その内訳の元データにジャンプするようにプログラムするなど、監査人の企業及び企業環境理解に役立つRPAが提供可能です。

これにより、リスク評価が高度化し、監査品質の向上が見込めます。

RPA導入のために

最初に、「会計監査のうち、共通している作業って何でしょうか?」という問いかけをしました。上述のケース1~3もこの問いから生まれているものです。今後実務を行うときは、「多くの人が同じ作業をしているか」に注目すると良いかもしれません。そこがRPAの入り口かもしれないからです。

RPAをどんどん導入することが監査人の負担を減らし、会計監査業界の発展につながると思います。

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